GFF(ぐふふ)というFXトレーダーを知っているだろうか。
彼は元手10万円をわずか2ヶ月ほどで6億円にまで増やし、トレーダーの間で一躍有名となった人物だ。
彼はその後、3億円のロスカットを経験し、最終的には30万円まで資金を減らして引退となった。
「10万円」⇒「6億円」⇒「30万円」
まさにジェットコースターのようなトレード人生だが…
GFF氏のトレードは「FXで億り人」という夢を与えてくれる一方で、「資金管理」の大切さも教えてくれる。
今回の記事では、
- GFF氏が10万円を6億円にまで増やしたトレード手法
- GFF氏の失敗から学ぶべきトレードの教訓
について書いていく。
1.「GFF」とはどんな人物?
GFF氏はニコニコ動画で自身のトレードを生放送で配信していた、いわゆる「ニコ生配信者」だ。
リアルタイムで配信される豪快なトレードっぷりで一躍人気者になったトレーダーだ。
1-1.GFF氏の資産推移
GFF氏はニコ生配信を始める前の2008年からFXを開始した。
それまではトータルで400万円ほどの損失を出していたそうだが、2010年5月ごろを境に大きく勝ちはじめ、ニコニコ動画へトレードの様子を生配信するようになった。
GFF氏の資産推移はざっくり以下となる。
2010年6月上旬:4,000万円
2010年6月26日:2億4000万円
2010年7月2日:3億2,800万円
含み益が一時6億円!!
2010年7月9日:4億5,300万円
2010年7月14日:-3億円のロスカット
2010年9月ごろ:1億円
最終的に30万円で終了…
10万円スタートからすさまじい勢いで資金が増加しているのがわかる。
これほど短期間で爆発的な資金増加を可能にしたのは、ハイレバレッジトレードによるものだ。
当時のFXは国内業者でも100倍のレバレッジをかけることが可能だった。
現在の日本では規制によって国内FXのレバレッジは最大25倍に制限されているので、今の時代でこれほどのスピードを実現するには、
「それなりに元手を用意する」
「ハイレバレッジをかけられる海外FX業者を利用する」
しか方法はないだろう。
2.GFF氏が10万円を6億円にまで増やしたトレード手法
GFF氏が10万円を6億円にまで増やした手法は主に2つだ。
②【窓埋め】手法
2つとも内容自体は至ってシンプルだ。
1つずつ見ていこう。
2-1.①【RSI】手法
まず1つ目、GFF氏のメイン手法である【RSI】を使った手法だ。
RSIとは?
RSIとは「Relative Strength Index」の略語で、オシレーター系といわれるテクニカル指標のひとつだ。
【RSI】の一般的な使い方としては、
RSIの数値が20~30以下だと「売られ過ぎ」⇒「買い」
というように使われるが、GFF氏はこの【RSI】にトレンドラインを引くという使い方をしていた。
2-2.【RSI】手法の具体的なトレード方法
では【RSI】手法の具体的なトレードの流れを見ていこう。
①環境認識:トレンドの確認
トレードをする前にまずは「今の相場がどういう状況にあるか」の環境認識から行う。
1時間足・4時間足・日足などの長期足のチャートを見て、今のトレンドが上昇か下降かを判断する。
ドル円の日足チャートを例にトレンドを確認してみよう。
画像の場合、高値を切り下げながら下落しているので、【下降トレンド】であると想定できる。
※アナリストのレポートも参考にしていたGFF氏
ちなみにGFF氏はトレンドの判断にプロのアナリストのレポートも参考にしていた。
特に参考していたのが「吉田恒」氏と「川合美智子」氏だ。
自らの分析だけでなく、プロの意見も参考にトレンドを判断していたようだ。
②チャートに【RSI】を表示
トレンドの方向が確認できたら、チャートに【RSI】を表示させる。
チャートは10分足を使用する。
以下の画像のようにチャートの下に【RSI】のチャートが表示される。
MT4アプリで【RSI】を表示させる方法
- チャート画面をからのアイコンをタップ
- 【メインウィンドウ】または【メインチャート】をタップ
- インディケータの一覧が表示されるので、オシレータの【Relative Strength Index】をタップ
- 右上の完了を選択(※設定はデフォルトのままで特に問題ない)
- チャート画面にRSIが表示される
③【RSI】にトレンドラインを引き、ブレイクしたらエントリー
【RSI】を表示したら、その上にトレンドラインを引いていく。
後は引いたトレンドラインがブレイクするのを待ち、ブレイクしたら(割ったら)トレンド方向にエントリーする。
利益確定のポイントは以下2つのどちらかだ。
- 【RSI】が70~80以上(売りの場合は20~30以下)
- 直近の高値や安値に達したとき
トレンドラインをブレイクした後、再び逆方向にトレンドラインをブレイクした場合は損切りとなる。
■【RSI】手法まとめ
RSIのチャート自体にトレンドラインを引き、ブレイクしたらブレイク方向へとエントリーする
- 使用チャート
10分足チャート - RSIの期間設定
14日 - エントリーポイント
RSIに引いたトレンドラインがブレイクしたとき - 利確ポイント
RSIが「70~80以上」または「30~20以下」になったとき
RSIが直近の高値または安値に到達したとき - 損切ポイント
RSIに引いたトレンドラインを再び割り込んだとき
2-3.②【窓埋め】手法
2つ目は【窓埋め】を狙ったトレード手法だ。
【窓埋め】手法に関しては、GFF氏のオリジナル手法というわけではなく、トレーダーの間では有名な手法として知られている。
窓とは?
「窓」とは以下の画像のようなチャート上に空いた空間のことをいう。
FXは土日は取引できないため、市場が動いていないように思えるが、実は土日もレートは動いている。
【窓】は特に土日を挟んだ後の月曜日の市場オープン時によく見かけることができるだろう。
このチャートに空間が空くことを【窓が開く】といい、その後にチャートで空間を埋めようとする動きを【窓閉め】または【窓埋め】という。
窓は過去チャートから見ても「埋まる」可能性が非常に高いといわれているため、この【窓埋め】を狙って利益を得ようとするトレーダーも多い。
2-4.【窓埋め】手法の具体的なトレード方法
窓埋め手法の具体的なトレード方法は単純だ。
- 窓が開いたら、窓を埋める方向にエントリー
- 窓が埋まったら、利益確定
これだけである。
窓が開いたら、埋まる方向にエントリーし、埋まったら決済
3.GFF氏の失敗から学ぶべきトレードの教訓
GFF氏の話は2010年と少し昔になるが、今でもトレーダーにとって学ぶべきところは多いだろう。
3-1.GFF氏が勝てた要因は?
GFF氏は後のインタビューで自身が大きく勝てた要因として、
と話している。
実際、GFF氏の手法自体は勝ち始める前から使用しており、2010年5月からなぜか急に勝ち始めたそうだ。
運の要素が強かったともいえるが、もちろんGFF氏がここまで資金を増やせたのは決して運だけではないだろう。
GFF氏は決して闇雲にトレードしていたわけではない。
- 長期足のチャートでトレンドの方向を確認し、わからなければトレードをしない
- コツコツドカン※の逆を意識していた(損切ができていた)
など、しっかりと自分のトレードルールを守ることができていたことも大きかったのではないだろうか。
3-2.GFF氏はなぜ失敗した?
失敗した要因としては、
これに尽きるだろう。
GFF氏は過去のトレードで「1億円近いマイナスをプラスまでもっていって助かった」という経験をしていた。
そのため、次に同じような状況に陥ったとき「今回も大丈夫だろう」と楽観視して、次第に損を切らなくなっていったそうだ。
さらにトレードを生配信しているというプレッシャーもあってか、トレードルールを守らず無茶なトレードを繰り返してしまったとも語っている。
「資金管理」をしっかりとする
この2つを守れなければ、相場でどれだけ大きく稼ごうが、いずれはGFF氏のように退場してしまう可能性は高いといえる。
ちなみにGFF氏のインタビュー記事は以下のページで公開されている。
興味のある人は一度見てみてはいかがだろうか。
3-3.税金には要注意
この話には少し続きがある。
GFF氏は後にFXの税金が支払えず、某自動車会社の期間工に逆戻りしているのだ。
FXで得た利益にかかる税金【所得税・住民税】は、毎年1月1日~12月31日の1年間で計算される。
つまり極論をいえば、
翌年1月2日 -1億円の損失
差し引きの損益はゼロだが、税金は12月31日時点の利益に課税される!
⇒ 資金はゼロ!税金はウン千万円!
⇒ 税金が支払えない!
というようなことがあり得るのだ。
近年では「仮想通貨」でこのパターンに陥った人が大勢いたのは記憶に新しい。
たとえ大きく儲けたとしても、「やった!儲かった!」では終わらない。
税金の支払いが待っているのだ。
税金の支払い分はトレード資金から避けて置いておくなど、工夫をしないと税金地獄に落ちるので注意しよう。
まとめ
伝説のトレーダーGFF氏について紹介した。
最終的に資金のほとんどを失ってはいるが、2か月ほどで10万円を6億円にまで増やしたのは、なんとも夢のある話ではある。
現在では規制によって日本国内のFXのレバレッジは最大25倍に制限されているが、海外FXではGFF氏のように100倍以上のレバレッジでトレードが可能だ。
海外FX業者の中には口座開設するだけでトレード資金がもらえるボーナス制度が存在する。
リスクゼロでトレードを始めることができるので、あなたも試しに【億り人チャレンジ】してみてはいかがだろうか。